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計画的偶発性理論から学ぶ現代のキャリア形成

今日は、著書『その幸運は偶然ではないんです!』からキャリア心理学者クランボルツ先生の計画的偶発性理論について解説していきたいと思います。

現代におけるキャリアプランにおいては、この考え方は非常に大切になってくると思います。特に「やりたい事がない」という悩みを持っている人には是非最後まで読んでいって頂けると嬉しいです。

計画的偶発性理論とは

計画的偶発性理論とは、キャリア心理学者のクランボルツ教授が提唱した
考え方です。

めっちゃ簡単に言うと、「キャリア形成にはたまたまの出来事を大切にしましょうね」
みたいなこといっております。

具体的な理論はというと、キャリア形成にはこの5つを意識することをを唱えています。

  1. 好奇心→絶えず新しい学習の機会を模索し続ける
  2. 持続性→失敗に屈せず努力する
  3. 楽観性→新しい機会は必ず実現する、可能になるとポジティブに考える
  4. 柔軟性→こだわりを捨て、信念、概念、態度、行動を変える事
  5. 冒険心→結果が不確実でもリスクをとって行動する

つまり、興味や関心のアンテナを立てながら、ポジティブに物事に取り組むことで
自分のキャリアをコントロールしようということを仰っております。

情報爆発時代にはこの考え方が重要

現代は、いわば情報爆発時代です。ありとあらゆる情報に触れるチャンスがあり、またテクノロジーの進歩によって新しい仕事も出てきます。そして無くなる仕事も出てきます。キャリア選択にもその影響はとても出ていると思います。

自分の知り得なかった仕事の情報も知る事ができて、また、新しい仕事もどんどんと出てくる事で、一つの仕事に注力することはいろんな意味でリスクな時代となりました。

このような時代においては、偶然性を意識することはとても大切だと思います。
特に、好奇心や興味が惹かれるものに注力することは、現代のキャリア形成においては非常に大切だと思います。

視野狭窄を防げる

もう一つのメリットとしては、視野狭窄を防ぐ事ができます。詳しく説明していきます。

キャリア選択においては、一つに決めて進んでいくというのは、危険だということを言っています。修正をしながら進んでいくことは大事だと思うのですが、
「俺にはこれしかない!」と猛進してしまうと、思わぬチャンスを逃してしまったりするケースがあるのです。

常に新しい学習機会を得たり、模索しながら進んでいく事でチャンスに気付きやすくなるということです。

小さく試しながら好奇心を持って取り組んでいく

結論として、最も良いキャリア形成としては、興味のある分野と出会えたのなら
いきなり挑戦するのではなく、まずは小さく試して自分の感情と向き合って進んでいく事が
大切だと思います。

心理学者のアダムグラント教授という方も、副業から起業した方が33%も起業の成功率が上がるということを仰っております。

小さく取り組んできた中で、途中の出会いや、予期せぬ出来事にもアンテナを張ってそれに飛び込んでみるというのが、良いのではないでしょうか。

まとめ:キャリアの8割はコントールする事ができない

クランボルツ教授が提唱した理論は、「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」という考え方が元になっています。

これは非常に大きい数字で、2割はコントロールできるのです。

つまり、計画的に偶然性を意識しておく事ができれば、残り2割をコントールする事が可能という事です。

どんな人生を送りたいか、というのが明確にあるのであれば、その道中で起きることには
楽観的に柔軟に対応していき、自分の歩みたい理想な生き方を手に入れていきたいですね。

参考文献